Life style

目的は一緒!では、何が違うの?〜成人式VSプロム〜

前回の記事でも紹介した海外版成人式の「プロム」を覚えていますか?

もしまだ知らない!って方はこちらからどうぞ!

海外版成人式「プロム」

プロムは子どもから大人になるための通過儀礼であると述べましたが、日本で行われている成人式に似ている点が多くあると思いませんか?

私は、アメリカ留学中に現地校のプロム、そして帰国後に日本の成人式の両方を経験しました!私個人の視点から二つの違いについてご紹介したいと思います。

今回は、こちらについてお話しします!

 

成人式とプロムの大きな違いとは?

私が一番感じたのは、その行事へ向けての意識が違うなと感じました。

成人式とプロムは、こどもから大人への通過儀礼という点ではおなじです。

ではどこに対する意識が違うのか・・・

成人式は、各市町村から式に参加する場を提供してもらい、慣習的(文化)としてその場に「参加するだけ」

プロムは、参加するプロセス(過程)を大切とし「ダンスや大人としての装い・振る舞い」を学び、自発的にインプットしたものをアウトプットする場

つまり、成人式は「成人式というその日限りのイベントを慣習的に参加する」に対して、プロムは「promというイベントに向けて様々なプロセスを自発的に体験・大切にする」という違いがあると思います!

この違いが若者の意識の違いを生む

これらの違いが、成人式・プロムに対する参加意識が大きく違っているのだと考えられます!

日本の成人式は、「ただ出席する」だけの場。「大人になる為の儀式」という認識が欠けているからこそ、成人式で度が過ぎるアピール合戦となってしまうのだと思います。

こういう理由から、新成人の約30%(日本財団が2018年12月に行った「18歳意識調査」)が成人式に参加したくないという現状を招いているのかもしれません・・・

荒れる成人式に関する記事については、こちら参照してください

その一方でプロムは?

プロムは、先ほども書いた通り「自発的な参加」がなければ、そもそも式自体が成り立ちません。理由としては、プロムの場合参加するまでのプロセスが子供の頃から始まっています!

例えば、食事のマナーやエチケット、そしてダンスなど幼い頃から習っている家庭や学校があります。プロムは、今までインプットしてきたものをアウトプットする場でもあります。もちろんプロムも日本のように全員が出席するわけではありませんが、準備が幼い頃から始まっているため、参加者の意識は成人式に比べると高いと考えられます。

もちろんこの二つの違いには、式への意識の違いだけではなく文化的な違いが出てくるかもしれません。

費用の違い

成人式は、振袖に一番お金がかかります。その次は、前撮り、アルバムの作成などです。

  1. 振袖 全国平均 38-41万円
  2. 前撮り 3-10万円 (アルバム代はプラスでかかることが多いです)
  3. ヘアメイク 5000円(美容院の場合)

私の場合、振袖はレンタルで前撮りと3枚ほどの簡単な写真をオーダーするだけで合計38万円ほどかかりました。

日本には、振袖の貸し出しを行うボランティア団体が少ないため振袖は、どうしても自分で調達しなければなりません。レンタルもしくは家族で代々受け継がれているものを着る・友人から借りるなどしないといけないので、経済的に余裕がないとせっかくの成人式自体に参加できないという問題があります。

これに関してはもっと、海外のボランティア団体という部分を取り入れていいのかもしれません。

一方で、プロムには成人式に比べると、そこまで大きな費用はかかりません。

全体的な費用は20,000-150,000円ほど。(この差はドレスが大きく影響しています。)

その内訳をみていきます!

  • プロムの会場費 7000-10,000円します。(これは各学校により異なります。)
  • ドレスの平均 12,000-70,000円 
  • ヒールの平均 4,000-20,000円
  • アクセサリーの平均 3,000-12,000円
  • ディナーの平均 1,600-12,000円

ドレスやアクセサリー類は、ネットでの購入や、自作することでより安く抑えることができます。また、ボランティア団体でドレスを無料で貸し出しているところもあります。

ドレスがタダ!?プリンセスプロジェクト

それでは次に式の内容!

成人式

①実行委員などによる開式宣言

②各自治体の首長(市長や区長など)によるお祝いの言葉・式辞

③各都道府県議会議員などの来賓による祝辞

④新成人代表者のスピーチ・成人の誓い

 ⑤閉式

これが一般的な流れになります。新成人が楽しむというものはありません。そのため行きたくないという人も多いのかもしれません。

ただ市町村によってやり方は異なるので、新成人がどのような色にするのか考えたり動画を作っているところもあるそうです。

プロム

DJを呼びダンスを踊ったり、軽食をとって友達と話している人がいたり、みんなで写真を撮っている人もいます。

新成人たちが楽しんでその場を過ごし、少しずつ大人へと成長していくのだと思います。

アメリカは特に、大学で違う州に行ってしまったりする子も多いので簡単に会えなくなってしまします。そのためこのプロムは最後の楽しめる場と言っても過言ではないかもしれません。

終わりに

成人式とプロムは目的は同じなのに、これほどの違いがあります。

成人式は、無事に成長したことの感謝を伝える大切な機会です。新成人が「どうしたら楽しめるのか」、「大人になるという意識が持てるのか」を考え、案を出し合っても良いのかもしれません。例えば、「市町村から与えられた予算をどのように使うのか」や「どうしたら新成人みんなが楽しめる式にできるのか」など、みんなで意見を出し合いながら、悩み、考え、それが最終的にその子たち自身の力となり、大人になって社会に出たときにいい経験だと言えるようになるのではないか、と私たちプロムマガジンは考えています!

日本が持っている、素敵な文化は残しつつ、新しいものも取り入れていければいいなと思います!

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